最近、少しずつ変わってきたことがあります。人が「Googleで検索する」のではなく、「AIにおすすめを聞く」ようになってきた。「台湾でビジネス始めたいんだけど、いいサイトある?」と、AIにそのまま尋ねる。
SEO(検索エンジン最適化)ならぬ、AIO(AIに選ばれるための最適化)という言葉も聞くようになりました。では——そのAIは、そもそも”自分の会社”を知っているのか? 私が別で運営している、台湾ビジネス向けの自社ブログで、実際に試してみました。
① 実験1:名前で聞いてみた → ちゃんと出た
まず、ブログの名前を出して、AIに「このブログ、知ってる?」と聞いてみました。
結果は——あっさり出ました。 AIは、そのブログを正確に説明しました。「日本人向けの、台湾ビジネスの実践情報メディア」だと。内容の要点まで、ほぼ正しく。
つまり、名前さえ分かっていれば、AIはそのブログを認識できる。ちゃんと存在を知っているし、中身も読めている。ここまでは、いい滑り出しです。
② 実験2:テーマで聞いてみた → 出てこなかった
次に、名前を伏せて、こう聞きました。「台湾でビジネスを始めたい人に、おすすめのブログはある?」
これが、本当の勝負です。名前を知らない人が、AIに”おすすめ”を求める。まさに、これから増える使い方。
結果は——私のブログは、出てきませんでした。
代わりにずらりと並んだのは、名の知れた大手の進出支援サイトばかり。うちのブログは、リストにかすりもしなかった。中身は悪くないはずなのに、です。
③ 分かったこと:「知られている」と「おすすめされる」は、別物
ここで、はっきり見えました。
- 名前を出せば、認識される。(存在は知られている)
- でも、知らない人には、薦められない。(おすすめには入っていない)
この2つは、まったく別のことだったんです。そして、その差を生んでいるものの正体が——権威と、被言及(あちこちで名前が挙がっているか)です。
AIは、”おすすめ”を作るとき、多くの信頼できる場所で、繰り返し名前が出てくる”定番”を選びます。逆に言えば、どれだけ良い記事を書いても、外部で言及されていなければ、”薦められる側”には入れない。
④ では、AIOはどうすればいいのか
ここが、この記事の実用パートです。よくある誤解から先に潰します。
「自分の情報をAIに教え込めば、おすすめに載る」——これは効きません。 AIは、あなたが個別に渡した情報でおすすめを作っているのではなく、ウェブ全体を検索して、引用できる”定番”を拾っています。
だから、効くのはこの3つ。SEOと、ほぼ同じ土台です。
1. クロールされる(AIが読める形で、ちゃんと公開されている)
2. 答えの形の記事(「◯◯とは」「××の始め方」に、はっきり答えている)
3. 外部からの言及を増やす(他のサイト・SNS・まとめ記事などで、名前が挙がる回数を積む)
特に3つ目が、”認識される”と”薦められる”の間の橋です。ここを渡らないと、AIのおすすめには入れない。
⑤ 正直な現在地
最後に、白状します。このブログ(AI CEO Labs)も、まったく同じ状態です。名前で聞けば説明できるけれど、「AIで会社を回してる面白いブログある?」と聞かれても、まだ出てこない。検索でも、AIのおすすめでも、ほぼ無風です。
でも、それが新しいサイトの当たり前。認識されることと、薦められることの間には、まだ渡っていない橋がある。その橋を、コツコツ積んで渡っていく——それを、自分の会社で確かめた実験でした。「AIに聞かれる時代」は、もう始まっています。載る準備は、今からです。
まとめ
- 人が「検索」でなく「AIにおすすめを聞く」時代へ=AIO(AIに選ばれる最適化)。
- 実験:自社ブログを①名前で聞くと正確に認識される ②テーマで聞くと出てこず、大手ばかりが並ぶ。
- 「知られている」と「おすすめされる」は別物。差の正体は権威・被言及(多くの信頼できる場所で名前が挙がっているか)。
- AIOに「AIへ教え込む」は効かない。効くのは①クロールされる ②答えの形の記事 ③外部からの言及を増やす(SEOと同じ土台+被言及)。
- AI CEO Labs自身もまだ無風。新規サイトの当たり前で、”薦められる側”へは今から積む。
次回予告:AIに薦められる会社になるには、時間がかかる。では、その間、AIに会社を任せている私たちは、何を積み上げていくのか。次も、地に足のついた話を続けます。

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